あずさんは、奈良市富雄の鳥見ふらっとにある、ひきこもり等の居場所「ねどこ」を運営している6つの団体・グループの一つです。
毎月1回、当事者研究会を開いてらっしゃいます。
Breakは毎回、皆さまをお誘いしています。
- 概要
- 「ねどこ」にあずさんが加わった意味
- ふだんの「あず」さん、「くじらの会(仮)」さん、Breakの比較
- Breakのかかわりと当初のやり方
- 西北べーすでは一般的なやり方で
- 当事者研究の歴史と広まり
概要
「あず」さんは、奈良市において、多機能型事業所、グループホーム、ショートステイといった福祉事業を展開されています。
西大寺のB型事業所のパン屋「EDDY」は地域で評判のお店です。(Instagram)
当時者研究会については、10数年にわたり通算400回ちかくという、とんでもない開催回数です。
※上の画像は「あず」さんのこちらのページから引用しました。
いつもは「あず」さんの事業所で開催し、参加者は利用者の方にほぼ限られます。
内容的には、精神障害による生きづらさを研究するというものです。
「ねどこ」では、参加者もテーマも広くとって、哲学カフェ風のにしてあります。
事業所での当事者研究会は見学も参加もできます。
訪問にあたってのご連絡はいりませんが、それでは心もとないという方はしてください。
NPO法人 あず
┗ 西北ベース(2024/1から「りべるて」を改編) > Twitter
┗ 当事者研究
「ねどこ」にあずさんが加わった意味
「ねどこ」は、ひきこもりなど、生きづらさを抱えるかたの居場所。
少人数、相談、情報発信の三つの特徴を合わせ持つものとして、2022年春にオープンしました。
奈良市界隈で活動する5つのグループ(Breakはその一つ)が、独自の切り口でそれぞれの集まりを運営してきました。
独自のというのがミソで、というのは、ひきこもる理由や程度はさまざまだし、関心ごともざまざまで、多様性が必要だからです。
Breakが関わるかたちで
2022年1月からの試験運用をへて、4月から本格的に始まりました。
ふだんの「あず」さん、「くじらの会(仮)」さん、Breakの比較
Breakと比較すると、Breakはいわゆるひきこもりライト層が中心の集まり。
大人のサークル的な雰囲気で、ご自分にとって福祉的な援助は必要ない、あるいは福祉に抵抗があるとお考えの方が少なくありません。
「あず」さんは、精神障害のある方の集まりで、「くじらの会(仮)」さんと、想定する主たる対象者がかぶります。
福祉的な側面が強いです。
Breakのかかわりと当初のやり方
どうやって進めていくか、ねどこの担当職員さんの求めで、Breakの世話人は始める前から、あずさんのご担当者と一緒に考えました。
2022年11月の第1回テスト開催から、世話人はほぼ毎回参加し、Breakで参加を呼び掛けています。
2023年12月までは、ごく一般的なやり方をしていました。
Breakの案内文をみていらした方(あずさんの利用者ではなく)を研究者として選んで、その方にご自分の苦労を語っていただき、参加者全員で考えるというスタイルでした。
今のような哲学カフェ風になったのは、Breakでは自分のことを言わなくてもよい・ひとのことはきかないというプライバシーや自己開示の取り決めがあり、そのやり方とはそぐわず。
関心をもってくださった方も一回やれば十分というご感想で、徐々に参加者が減って冬には数人になってしまったらかでした。
西北べーすでは一般的なやり方で
あずさんの事業所・西北べーすでは、ごく一般的な当事者研究を週に1回か2回実施されています。
- 研究者を募る
研究者とは語り手のことです。
ご自分の苦労を語ってもいいよという方を募集します。
時間の都合で、一人、ないし二人です。 - やり方
語り手(研究者)はご自分の苦労(悩み、困りごと、不安、焦り、怒り、やるせなさ、解決に向けてのアイデアなど)を一つ、話してもよい範囲で詳しく語っていただきます。
語り手と、聞き手(他の参加者)は、そのことについて、あーでもなく、こーでもなく研究しあいます。
時間内に結論や解決策を出すことが目的ではありません。
そういったことに拘らずに語り合うことで、結果的に語り手はもちろん、聞き手にもよい変化をもたらすことが期待されるというものです。
当事者研究の歴史と広まり
爆発が止まらず困っていた一人の統合失調症をかかえる若者と、一人のソーシャルワーカーが、どうしたらいいのか分からないから一緒に研究しようと語り合ったのが始まり。
なんだか効果がありました。
そのうち、どうして効果があるのかが分かってきました。
今や、全ての人に通用するものとして、福祉の場に関わらず、教育現場や会社などで広く行われています。
一言でいえば、自分が抱える生きづらさについて、自分自身が「苦労」の主人公となり、仲間と共に「苦労」の研究をする自助グループプログラムです。
あるいは、「困難のメカニズムや対処法について研究する営み」であり、他者との対話を通じて自分自身を理解しようとするための手法です。
色々な情報媒体で紹介、解説されていますが、Breakの世話人はこの「当事者ネットワーク」がオススメと教わりました。