
Breakは福祉じゃない、福祉は合わない、福祉はイヤという、ライト層のひきこもりの集まりです。
ご参加者に、制度外の方、ひきこもりには見えず普通に働けそうなのに壁を突破できない惜しい方が多いです。
仕事をどうにかせねば
ひきこもりは、このままではダメだが、どうしたらいいのか思いつかず、モンモンとエンエンと悩んでいてしんどいものです。
だから息抜きがだいじで、Breakは息抜きになりそうなことをずっとやってきました。
でも、それだけでは打開できないものがあります。
仕事です。
仕事をどうにかせねば(居場所だけあればいいという方は別として)。
それで、Breakと合いそうな、理解してもらえそうな福祉団体と組んで「ちょこっとワーク・なら」なんてものをわざわざ作ったりして。
でも、まだまだなんです。
それもがんばらないといけないし、また違うタイプのことを試したり作っていかないと。
ひきこもり支援=福祉寄りからくる問題
構造的な問題に風穴をあけたいのです。
お気づきかもしれませんが、ひきこもり支援って、ほんと福祉系。
厚労省の方針も、事業者も、補助金も。
すごく合うひとにはよいのですが…、多様性がない。
グレーゾーンや障害のないひきこもりに対応しているとはいいがたい。
そういったひきこもりライト層にはビジネスコンサルタント的なスキルや引き出しが必要なのに、そんな人材もスキルも、ひきこもり支援の業界にはほぼいません、ありません。
このことに問題意識がなかったり、引き出しがないことを誤魔化したり、門前払いしたり、自分たちの福祉系プランに押し込めようとする業界人は少なくないと思います。
なかには都合がわるくなって「君はひきこもりではない」と、自分基準で勝手に烙印を押す不届き者もいます。
なぜかって?
成果が出ないと成績にならない、金にならないという世知辛い理由だったりします。
「支援者」という、なんだか上から目線の肩書きをおもちの職員さんは「一緒に考えましょう」と、判で押したようにおっしゃいます。
素直にとれば、親身になってくださる、寄り添ってくださるという態度ですが、私は別の意味が隠されているように思うときがあります。
ご自分からキャリア何年とか、そういうことをおっしゃる方もいますが、私はだから何なのと思ったりします。
Breakにいらっしゃるような惜しいひとは、スモールステップとか、朝起きる練習とか、そういうことを聞きたいわけではないのです。
そういうことはまったく不要か、ほとんどいらないか、もう済んでいます。
それよりも具体的な情報、努力の方向性です。
テクノロジーの進化、雇用情勢の変化、高齢化、グローバル化といったことにともない、働き方、稼ぎ方、学び方は、旧来のこうでなければという形の決まったものではなくなってきているはず。
そういう、言ってみればなんでもありの世の中なのに、残念なことに、福祉じゃなくてと思っているひきこもりの、たぶん多くは知識や発想、経験や人脈がないため、福祉か一般就労かといった旧来の狭い考え方に囚われてしまっている。
なりたいこと、したいことがあるのに、どうやっていけばよいのか分からない。
弱点があっても、それなりの収入を得られるようになるにはどうしたらいいのか分からない。
そういったことを知りたい、教えて欲しいのです。
ゆえに、具体的に即答できない、一緒に考えましょう、これから自分も考えますでは話にならないのです。
キャリコン、産業カウンセラーは頼りになるのか
支援団体にはキャリアコンサルタントや産業カウンセラーという有資格者がおられ、相談業務にあたってらっしゃいます。
でも、これらの資格を取得するにあたって勉強する内容も実際の業務も、ひきこもりライト層にはミスマッチです。
スモールビジネスに強いとか、デジタルスキルがあるとか、そういう能力は基本的に持っていません。
持っているとしたら、その方がたまたま得意なだけです。
【キャリアコンサルタントが得意な相談=仕事・キャリア】
自分に合う職業・業界の見つけ方
求人票の読み方
職務経歴書・履歴書の改善
面接の受け方・模擬面接
非正規→正規の転換
中高年の転職戦略
雇用形態(正社員・派遣・契約など)の理解
自己啓発・資格の選び方
興味・価値観・能力の棚卸し
適職検査の結果説明
キャリアチェンジの方法
労働法・労働条件の整理
【産業カウンセラーが得意な相談=心と職場の人間関係】
気分の落ち込み、不安、緊張
過労、バーンアウト
上司や同僚とうまくいかない
職場にいづらい気持ち
ハラスメント対応
ストレス反応の理解と対処
自己肯定感の回復
仕事のストレス源の分析
業務量の調整
働くうえでの心のクセの理解
相談者の状態を見て医療機関につなぐ
メンタル支援制度の利用案内
どちらも、前提として雇われて働く人むけ。
一般的なキャリア志向の方、キャリアを積んできた方むけ。
そういう資格です。
だから、非典型のキャリアを歩もうとしている(たぶんそうするしかない)、ライト層、制度外のひきこもりに刺さらないのです。
【ライト層、制度外のひきこもりに必要なのはこっち】
新しい働き方(在宅・個人・リモート)
フリーランス
スモールビジネス・ミニ起業(小商い)
価値創造
大企業・役所に入る裏ワザ
賢い転職戦略(正攻法以外の道)
外資系という選択
ジョブ型雇用・アウトソース仕事・SESの理解
デジタル系・IT系のリアル
ギグワークの安全な活用
地方、海外に目を向ける
ひきこもり経験を就職に活かす
休暇が多めに必要なひとの稼ぎ方
Web・AI活用
稼げる業界・職種とは
コンテンツビジネス(動画・SNS・ブログ)
賢い学び方・資格投資の考え方
人脈構築(オンライン・オフライン)
個人で生きる方法(ひとりで出来る仕事の棚卸し)
自尊心を保ちながら働く方法
ところで、アホアホわたくしめ世話人ごときが言うと説得力のせの字もないのですが…。
キャリアコンサルタントや産業カウンセラーは、それほど難易度の高い資格ではありません。
受験者の大半が社会人で、アカデミックな内容も比較的やさしく、文系・理系にかかわらず、一般的な大学を卒業していれば十分に合格できるレベルだと言われています。
一方で、Break のご参加者の中には、精神保健福祉士の資格を持つ “元ひきこもり” の方が複数おられますが、精神保健福祉士は、精神医療・福祉制度に関する専門性が高く、キャリコンや産業カウンセラーより取得難易度はずっと高いです。
さらにいえば、ひきこもり支援でよく見る資格を、相談専門職としての専門性、試験難易度、社会的評価からランク付けすると、たぶんこうなります。
公認心理師 > 臨床心理士 > 精神保健福祉士 > 社会福祉士 > キャリアコンサルタント ≒ 産業カウンセラー > 社会福祉主事
では、公認心理士や精神保健福祉士がスモールビジネスに強いとか、デジタルスキルがあるとか…、ないですよね、ふつう。
「ビジネスコンサルタント的なスキルや引き出しが必要なのに、そんな人材もスキルも、ひきこもり支援の業界にはほぼいません、ありません」とはこういうことです。
こういう裏側を知っているひきこもりはそんなにいないと思います。
なぜなら、わざわざ説明されないから。
きいたところで、支援者からすると弱みを見せることになるため、曖昧にしか答えてもらえないかもしれません。
よって、場合によっては、自分の考えが甘い、自分がわるいのかなと思わされるかもしれません。
私はもう7年もBreakをやらせていただいているからか、この支援者さんは何に強いのか、口だけなのか少し話せば見抜けたりします。
無意味ではない、助かっているひともいるのだが
誤解のないようにいうと、現状のひきこもり支援は無意味と言っているわけではありません。
合う人、助かっているひとは沢山います。
志をもって、めいっぱい働いてらっしゃる支援者さんは全国にいらっしゃる、私の身近にもいらっしゃいます。
Breakとつながっているところの支援者の方々に対して、私はひととしても職業人としても尊敬する、見習いたいと思いことが多いです。
協働することで、私は鍛えてらもっているようなもんだと思っています。
厚労省が、2020年頃からサポステ(地域若者サポートステーション)の利用対象を39歳までから49歳までに引き上げましたよね。
あれだって、やる方からすれば凄い決断ですよ。
支援機関や支援者さんはしわ寄せを食らっている面があります。
そもそも、福祉寄りになっているのは制度設計に問題があるからだし、引き受け手が福祉団体に偏りがちなのは他にいないからです。
だから、こういう会話になったりします。
支援者「ごめんなさい、うちでは無理です」
ひきこもり「じゃあ、どこか、教えていただけませんか」
支援者「う~ん…、分かりません」
いろいろ親身になってきいてくださったけれど、結局、かんじんなことはなんにも得られなかった。
どうしたらいいのか、相談する前よりも分からなくなったということは珍しくないでしょう。
もうこれは、しょうがない。
実はいうと、問題はひきこもり支援にとどまりません。
ビジネスコンサルタント的なスキルや引き出しでもって、転職や職業訓練やリスキリングが、公的に、または公的補助にもとづいて民間が低額や無料でやってるかというと?
ですよね、不十分と言われていませんか。
この国の弱いところと直結しているのです。
繰り返しますが、現状のひきこもり支援が無意味というわけではありません。
合う人、助かっているひとも沢山います。
僕は身近に見たり、聞いたりしているので実感としてあります。
でも、全体としてみれば、Breakにいっしゃるような層は宙に浮いてしまいがちです。
勇気を出して支援機関に相談にいっても、なかなかいい話を与えてもらえるわけではないのが実情。
「福祉か一般就労か? 求人誌でよさそうなバイトを見つけるとか? ムムム、それじゃ、自分と変わんないレベル…。」
足を運ばなくても、HPやチラシを見てなんとなく想像がついたりします。
支援機関に相談するひきこもりはほんのわずかしかいないと言われていますが、期待できない・ミスマッチングは理由の一つだと思います。
こうなったら自分たちでやろう
私はBreakの世話人として、たまにご参加者から相談を受けて、支援者さんにおつなぎしたり、代わりにきいたりしてきたのですが、正直なところ手ごたえがあるとは限らないのでどうしたものかなと思っています。
ごく最近、ちょっとしたきっかけがあり、頭の中で考えがまとまったので、複数の団体の支援者さんや大学の先生に、ここに書いたようなことを口に出してみたところ、自分の考えは概ね正しいと思うに至りました。
そして、本質的に難しい問題だからこうなっているわけで、現状からいうと待っていてもどうにもならないとも気付きました。
だったら、もう自分たちでやったほうが早い。
フロントランナーとして調べて、やってみて、発表するのです。
ある程度のことは出来るはずです。
ひきこもりはバカではありません。
皆さま、それなりに考えて、努力してらっしゃいます。
それでも、どうにもこうにも…、だから堂々巡りで同じことを考え続けている方は多いと思います。
ですが、改めてなのです。
束になって、視点を変えて、深くやるのです。
案外、オモシロイことを思いつくかもしれません。
私自身、福祉ではなくてと思っている制度外の当事者ですが、Breakという仕組みを作って運営し高めていくことが、ご参加者にとっても自分自身にとっても役立つと確信しています。
手前味噌で誠に恐縮ですが、Breakが停滞しているのはアイデアがわるいからではなく、力の入れどころを間違っていたり、考えが浅かったり、賢くないやり方をしているからと思っています。
Breakは支援組織に相談に行って、支援者にアドバイスしてもらって誕生したわけではありません。
自分で考えました。
自分の経験や強み、ひきこもりをとりまく状況、展開の仕方など、基本的に始める前に考えたことに沿ってやらせていただいております。
Breakのようなアイデアは当事者でないとおそらく出てこないし、たとえ思いついても実行することが難しいでしょう。
もうスタートを切っています。
先日、研究資金をえるために、少額ですが補助金を申請しました。
知恵を結集するところと、調べてまとめあげる力のあるひとにお任せするところと、両方必要だと思います。
この件についてまた書きます。
口頭で意見をうかがったりします。
よろしくお願いします。





