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ちっちゃな、ひきこもりの自助会(奈良・大阪)

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中高年ひきこもりが働くということ① ~ブルシットジョブしかないのかよ~

最新情報はX(旧ツイッター)をご覧ください。特に集まりがある日は頻繁に更新しています。

Breakは、ひきこもり当事者である50代半ばの世話人のこういった現状認識の上にあります。
世話人は戦略的に考えてBreakを作り、自分もここに合う他のひきこもりの皆さまも幸せに生きていくための手段として活用できるよう拡充することを自分のミッションと考えて運用しています。

人手不足なのにブルシットジョブばかり

ハローワークや求人誌をみると、常に募集しているような仕事が少なくありません。
人が集まらないからですが、その内実はまず人手不足という社会的要因があげられます。
一方で、会社都合でやりがい・待遇・人間関係といった労働環境に問題がある場合が非常に多いとも言われています。
いわゆる、ブルシットジョブ的特徴を含む仕事ばかりだから。

例えば、こういうことです。
目的不明なルールや作業に従わねばならない
人間性や創造性を発揮できない
時間と労力をかけるわりに給料が低い
不条理な命令や言われ方をされがち
上司や同僚からのいじめや無視が横行している
倫理的矛盾や自己欺瞞を抱えることになりがち
社会的に尊重されない
自由や裁量がない
意味のなさを感じる
承認欲求が満たされない
スキルアップの余地が少ない

こんな環境だと、いつもならおかしいと思う敏感で繊細な心に蓋をし、何も感じないようにした上で粛々と働き続けるしかありません。
生活はなんとか回せるとしても、そこにずっといたいとか、長期的にキャリアを築けると感じられません。
残念ながら、会社はこのようなことを分かっているが改善しようという気がなく、使えない人材を切り捨て新たに補充するほうがコストに見合うと計算しています。

ブルシットジョブを避けるから働けない

さて、ひきこもりが仕事につけない理由は人によってさまざまで、それはひきこもる理由と大きく関係しています。
とはいえ、自分自身も含め、おそらく半分以上のひきこもりが、共通の理由を抱えているのではないかと思うことがあります。
それは、ブルシットジョブは無理だ嫌だ、しかし、ブルシットジョブ以外に何があるというのか、この弱点の多い自分、コダワリの多い自分に対してという出口のない悩みです。

ブルシットジョブであっても、生活のために我慢して働いてらっしゃる方々が大勢いるわけで。
社会はそういう方々のご苦労によって成り立っていることは言うまでもありません。
でも、自分には耐えられない、受け入れがたいのです。

支援機関が頼りにならないわけ

考えても考えても堂々巡りで、自分でどうにかしたくてもとっくの前に限界に達している。
だから、支援機関に頼りたい気持ちをはっきりともってらっしゃる方や、どのツラ下げてと勇気がないものの内心、利用したいと思ってらっしゃる方は少なくないでしょう。
一方で、肝心なところで頼りにならないものであることを経験済みだったり、頼りにならないと予想しているので足が向かないという方もいらっしゃるでしょう。
その人の中で、相反する二つのおもいが混ざり合っている状態が、実は一番多いケースかもしれません。

とはいえ、どんだけ期待しているかというと、全体のトーンといてはダメ元というかんじです。
内閣府の調査などをみても、ひきこもりは支援機関に対してたいへん否定的です。
わずか、1,2割のひきこもりしか利用していないようです。
就職相談なんてしても無駄だと思っている。
では、なぜ、ひきこもりはそう思うのか。

たぶん、最も多いのはこれ。
訓練や自己理解はもう十分、必要ない、それよりも自分にとって働きやすく、生き生きと働けるちゃんとした仕事をさっさと紹介してほしいという、いってみればすごく単純な願いが聞き入れられることがなかなか無いからです。
支援機関は周辺のことばかり押し付けてくる。
本当は自分たちに力がないことを言わずに、ひきこもりのせいにして誤魔化している。

ひきこもりはアホじゃない、いろいろと考えています。
的外れではないと思います。
利用者に問題があるとしても、当たっていると思います。

支援機関は、日本の雇用の構造的問題を打ち破るほどの力がありません。
こういったことにどれぐらい抗えるでしょう。
履歴書の空白は、仕事をする上で難がある人として門前払いされがち。
中高年になるとスキルや経験を求められがち。
未経験者歓迎の求人は、体力があり覚えも早い若年向けであることが多い。
職業訓練を受けたり、資格をとっても、実務経験のないブランクの多い中高年は見向きもされない。
そして、大阪ではそれほど感じないかもしれませんが、地方は働く場自体が減っており、雇用の劣化が進んでいます。
首都圏とそれ以外の格差が広がっており深刻です。
ふつうに働いてきた人だって職探しは難しい。

にもかかわらず、経験も技術もない、メンタル弱い、体力ない、週5日のフルタイムは無理、給料はそこそこよくて、スキルアップも狙えて、社会的ステータスも一応あって…、という条件てんこ盛りの中高年、、、あぁ、自分のことです、、、に対して何を紹介できるでしょう。
お手上げであることは想像にかたくありません。

また、公共のひきこもり支援といっても、企業開拓に熱心に予算や人員をそそいで取り組んでいるようなところは、おそくらく全国的にみてわずかではないでしょうか。
担当者のほとんどが一生懸命に働いてくださっているに違いないのですが、いかんせん無い袖は振れないのです。
よって、アドバイスや訓練が中心になり、本人の希望とズレがちな仕事を少し紹介するに留まりがちなのです。

つづき

このコラムにはつづきがあります。
書き進めるうちに変わっていくかもしれませんが、こういった内容を含んでいます。

腹をくくって生きていく、ブルシットジョブで疲弊しないように、それでも支援機関の上手な使い方、一発逆転をねらう方法はあるのか

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