「ちょこっとワーク・なら」(ちょこなら)は、ひきこもりや、生きづらさを抱えた方のための、ちょっとしたお仕事の集まりです。
始めて2年目の取り組みです。(2024/9/1)
概要
特長
ひきこもっていたら、バイトに応募することすら怖くなるもの。
ならば、居場所とセットにして、仲間と一緒やれたらどうでしょう?
そういったアイデアから生まれました。
国が定める福祉制度にのっとったものではありません。
目的やゴールは個人こじん違って構いません。
運営者がそういったことを定めません。
参加したい理由はいろいろでOK
楽しく働きたい、久々に働いてみたくなった、働いたことがないので自信をつけたい、簡単そうなのでやれそう、体験として面白そう、○○○さんが参加するなら私も、小遣いの足しにしたい、体を動かしたい、農作業が苦手だけどやってみたい、農作業が好き、草刈りをやってみたい、日帰り旅行気分で、前に参加しておもろかったので、早起きのきっかけに、いつもと違うことがしたい、人見知りだが人に会いたい、どんなところか行ってみたい……。
対象
条件さえ許せば普通に働く能力はあるがひきこもっている方、とりわけ福祉は嫌という方や、福祉制度から外れているような方を対象としています。
手帳をお持ちの方も参加していただけますが、伴走者のいらない方が対象です。
作業所などと違って、スタッフやサポーターが手厚くお世話するという感じではまったくありません。
サークル的な雰囲気で自主性を重んじます。
※対象枠は初年度と2年目の今年に当てはまることであって、次年度はこのままか、対象を広げるか未定です。
仕事の種類
いまのところ大きく分けると農作業、便利屋、デザインです。
その中でも農作業が多いです。
農作業や草刈りや収穫といったもの。
便利屋は一般家庭で素人がやれること。
デザインはAdobeのソフトを使ったチラシの制作や動画編集といった専門的なもの(下のチラシ画像は登録者の手によるもの)。
まだまだ仕事の量も種類も少ないです。
今後は成果報酬型の企画~販売まで行う事業を検討中です。
変わったものでは、イングリッシュガーデンを考えています。
一部の仕事はBreakでも募集
募集人数が多いときや、直前になっても定員に満たないときは、Breakで広く募集をかけることがあります。
例えばこれ。
1人だけ募集だったのですが集まらず。
それでBreakで募集をかけはじめたら、直後にちょこなら内で決まりました。
参加者受付中
現在45人ほどが参加されています。(2024/9/1現在)
保険の関係や、希望や事情うかがいたいという理由から、登録制にしています。
奈良市富雄にある社会福祉協議会の鳥見ふらっと内のコミュニティスペース、ねどこ、まんまのひきこもりの集まりを利用している、またはその運営団体を利用している当事者を想定しています。
登録用紙は鳥見ふらっと「ねどこ」にあります。
世話人のでがらしに言っていただくのもありです(データをお渡しできます)。
※世話人はプライバシーを守るため登録用紙を預かりません。
運営
主催
奈良市若者サポートセンター Restartなら(リスなら)
奈良市くらしとしごとサポートセンター(くらサポ)
社会福祉法人 奈良市社会福祉協議会
協力
一社)SPSラボ 若年認知症サポートセンター きずなや
NPO法人 ふぁーちぇ
あなたのまんま
Break
スライドでご説明
上のスライドは、7月に一緒に働いてくださるサポーターを増やすために開いた集まり(ちょこっとワーク・なら/就労サポーター養成講座)のために世話人のでがらしが作ったスライド。
「ちょこなら」とはこういうもので、対象の当事者はこんなことを求めているのではないかといった説明。
もっと詳しく!でがらしがぶっちゃけます
どんなものか、構想段階から関わってきたBreakの世話人でがらしが、ぶっちゃけ言います。
ほとんど間違いはないと思いますが、あくまで、でがらしの私見であり、公式見解ではありません。
長いのでクリックで開け閉め
ここも居場所
ひきこもりといっても、それは状態を言っているだけで、理由も希望もバラバラ。
いろんな居場所があることが社会的には重要です。
ここは仕事をする居場所。
いい歳して仕事もしてない…、そんな風に心を痛めている方にまずは骨休みのつもりで来ていただきたいと思います。
働けと促すものではない
世の中に、こういうことをしている行政や団体はあんまりないでしょうから、イメージしにくいかもしれません。
実は裏の目的があって、ひきこもりに働くことを促すためとか、ひと昔もふた昔も前の公的機関が考えそうなこととは発想からして全く違います。
なぜなら、多くのひきこもりの方は、働きたい気持ちがあっても実際には何らかの理由で働けない状況にあるという方がとても多いということを、ひきこもり当事者であるわたくしめも、運営にかかわってらっしゃる他の方も知っているからです。
テキトーでゆるい
ひきこもりを委縮させるだけで、何の力にもならないクソ正論よりも、そこそこおもろいやんけ?気楽やな?と思っていただける仕事を、どうですかと、地域や企業様に協力いただきつつ提案していきたいのです。
それが何の役に立つのかは利用される方のお考え次第です。
そもそも、働くってそういうことだと思います。
だから、就労○○なんとかプログラムで、目標を立ててとか、そういう大そうなものとは違います。
もっとテキトーでゆるいです。
顔なじみに、遊びに誘われるようなかんじ
一応、健康で動けるけど働けない、働く気になれない。
長いことそういう状況で、心がむしばまれてしまっているとお感じの方にとっては、小遣い稼ぎにしかならなくても、精神衛生上の助けになるかもしれません。
いつも居場所で会っている顔なじみから、遊びにいくようなかんじで誘われる。
履歴書はいらない。
遅刻もドタキャンも許される。
自分のペースで、休憩をとりながら。
プレッシャーがほとんどないのでノビノビやれる。
有償ボランティアはすぐに現金を受け取れる。
そういうイメージでと思っています。
登録のメリット
登録といっても、実際のところ、ちまたにあふれる無料オンラインサービスを使うのと大して違わないとお考えください。
登録すると、無料情報共有アプリSlackでお仕事の募集をいち早く知ることが出来たり、優先的に応募できます。
ものによっては、Slackにご登録いただいているかた限定でということを想定しています。
普段から、オンライン上の居場所を兼ねた連絡網としてお使いいただけます。
ほったらかしで何もせず、たまに見るだけもありです。
※Breakにおいては、これまで世話人が告知や連絡の一切を担ってきましたが、これによって世話人の負担軽減と、運営の効率アップを図れます。
個人情報は保険のため
登録には、本名、住所などの記入が必要です。
正直、これには躊躇される方が少なくないと思います。
まず、面倒くさい、でがらしに行くよ!と返事するだけでええんちゃうん?と、疑問に思われるのはもっともです。
気楽さがモットーなのにコンセプトと違うやんと言われても仕方ありません。
わたくしめなら、そう言うでしょう。
何のためにかというと、怪我をされたときなど、もしものときに備えて全員がしかるべき保険に加入することで、お誘いする側もされる側も安心安全な環境でやっていきたいからです。
様々な保険がある中で、この事業に合うものを比較検討した結果、個人情報の記入が必要なタイプのものを利用することになりました。
手続きも費用も運営側が担いますので、皆さまに負担がかかることはありません。
登録しないのもあり
今回はお試しで参加される方もいらっしゃると思いますし、参加してみたが自分には向いてないとお感じになられるかもしれません。
なんとなく抵抗がある、そのつど募集したいというお気持ちも分かります。
よって、登録を控えたいという方に無理におすすめることはありません。
ただ、初回の方にはBreakのHP等で参加を募りますが、2回目、3回目以降の方にはSlackで募集も応募も済ませる方向でと考えております。
なぜ、こういう仕組みにしたいかというと、一昨年度、Breakなどで有償・無償ボランティアを何度か募集しみてたところ、非常に手間がかかって、これでは続かないと分かったから。
運営側としては、いかに仕事をとってくるか、作っていくかが第一ですが、いかに効率的に運営できるかも大事と考えます。
この活動の今後
選択肢を増やしたい
ひきこもりは状態なので、ひとによっては、がっつり働きたいが、ひとによってはがっつり働きたくない、働けるわけでもないとバラバラ。
いまは農作業でみんなで体を動かすものが多いのですが、それとは全然ちがうもの、例えば自宅で各々するものとか。
がっつり~ゆっくりのんびりまで、有償も無償も、いろいろ仕事の選択肢を揃えられたらと思います。
なるだけ参加者でまかなえないか
実は、農作業系の仕事はたくさんあります。
無償~有償まで。
しかし、サポーターありきではそんなに受けることができません。
人員的にも金銭的にも。
なるだけ当事者だけで賄うことが出来ればお仕事の機会を増やせます。
その人がいるから受注
ちょっと特殊だったり、技術がいる仕事の打診があったら、出来る人、したい人に受けてもらえたらと思っています。
そのために、あらかじめ、どんな仕事がしたい、こんなことができる、前職はなんだったか、学生時代に学んだこと、資格の有無をききたいです。
仕事を生み出せないか
どこかから仕事をもらうだけではなくて、仕事を生み出せないでしょうか。
例えば、製品企画から販売まで自分たちでやります。
ジョブトレーニングとしてではなくて、もっと自発的で実践的なかたちで。
職業訓練は受動的な勉強法で直接的な儲けはありません。
ここでは課題設定を自分たちで決めて、自分たちで乗り切って果実をもぎ取るのです。
うちこない?が、あるかもしれない
ひきこもりは、履歴書や経歴、年齢等といった、客観的データでは圧倒的に不利です。
しかし、実はちょっとした工夫や配慮があれば普通に働けそうなひと、いろいろ経験しているひと、活かせるものを持っているひと、アイデアをお持ちのひと、体が動くひとが、Breakにはたくさんいらっしゃいます。
その方にとってももったいないし、社会的損失でもあります。
だからこそ、こういう活動を通して、突破口にならないだろうかと思うのです。
関わっていると、誰か見てくださっているものです。
うちこない?
これしてみない?
が、あるかもしれません。
突然、運が巡ってくることが。
全員ではないが、たまたま、ある日、ある人に。